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2018ヴィンテージとの出会い…

2018年は、新しい物語の始まりです。この年は、マルソーという冒険への決意を固める年でもあるのですが、これがまた、すごい冒険でして、…

この風景、この大地、この粘土地質、この物質、限りなく小さいもの、生き物…。私たち夫婦はこの土地での存在感を増し、マルソーのあらゆる空間を占拠します。子供たちもまた、探検して占領していきます。家族全員がこの冒険を共に歩み始めるのです。私たち家族にとって、新しい人生の始まりなのです。ここで太陽が昇るのを見たい、このブドウの木の列を長い時間歩きたい、ここで星を見たい、この野や草の中を裸足で歩きたい、ここに小屋を作りたい、ここに木を植えたい…2018年は私たちが有機農業を選択した年でもあります。覚悟を決めて臨みます。
2018年ヴィンテージを巡る旅は波乱に満ちていました。春が終わると同時に収穫量が極端に少なくなること自覚します。悲惨な春でした。

不思議なことに、ここマルソーにいるとブルターニュの岬で波しぶきを浴びる錯覚に陥ることがあります。荒れ狂う風雨によって、孤独感に襲われる時があります。私たちはまるで渡来中の鳥の様です。羽を失いながらも信念を強く持って飛び続けます。2018年ヴィンテージの収穫量そのものは少ないですが、ブドウの木は嵐に耐えて、素晴らしいマルソーをもたらしてくれました。

エネルギー、輝き、深み、官能を凝縮した、必要不可欠なもの。2018ヴィンテージを例えるとしたら、太陽が地平線に向かって下り、雲を突き刺さす、夏の日の特別な光です。この色彩とコントラストに富んだ光は、風景を昇華させます。優しく包み込むような、香り高い光。

ローナン・ブルレック氏との
出会い…

これは新しい書籍の始まりです。そう思わせるような濃密な1年を過ごしました。多くの出会いがあり、とても活動的でした。前にも後にも痕跡が残る年となるでしょう。2018年ヴィンテージに敬意を表し、ラベルを最も美しいイラストで装飾したいと思いました。ローナン・ブルレック氏のデザインで、3本が用意されます。

ローナン・ブルレックはデザイナー、私たちはワインメーカーです。職業は異なりますが、互いに形があり、素材があり、意味があり、感覚があります。そして、創造と美意識の追求というものがあります。もう一つの共通点、ローナン・ブルレック氏とアンヌ・ローランスのルーツであるブルターニュ。ブルターニュ色、ル・シュマン・デ・ドゥアニェ、本質の探求、感性…　選ばれた3枚のドローイングを通して、ローナン・ブルレック氏は、私たちの歴史に対する解釈を共有し、私たちがワインを生み出す為には必要不可欠な3つの生命とエネルギーを称えています。

_______粘土質の土、溝、質感、深さ、波　波模様。

裏面

_______植物、その神秘性、ニュアンス、様々な形、再生、光。

表面

_______果実、甘さ、魅了、優しさ、香り。

中身